東洋経済新聞によると、今や奨学金なしに大学に行けない世帯が実に半数以上にも及ぶそうです。それなのに、尚深刻なことに、この授業料、今後下がるどころか15年後には年100万円近くに上がる(国立大学授業料)との試算もあるそうです。

大変な思いをしながらやっと念願の大学へ行けたかと思ったのに、授業料や学費が払えない状態が続いて大学側から呼び出しがかかったり、教授から注意を受けたりしている学生がいるのも事実です。

これでは学業に専念できるどころか、友達にも相談できないため、ゆううつなキャンパスライフを送りかねてしまいますよね。また学費を工面するために、アルバイト漬けの毎日では何のために大学へ行っているのかもわからなくなってしまいます。

そこで当ページでは学費を払うための解決策を見つけ出し、明るい楽しいキャンパスライフを過ごすための方法をご紹介したいと思います。学費の支払いに悩んでいる親御さんや学生さんの参考になれば幸いです。

経済的理由が最大の原因だった!退学・休学の学生は実に2割!

2014年9月文部科学省の調査によると、全学生数(大学・短期大学・高等専門学校)に占める中途退学者の割合は 2.65%、その中でも「経済的理由」によって大学などを中退した学生が20.4%にも当たる16,181人もいることが分かりました。

この「経済的理由」の20.4%という割合は、前回調査の07年度より6.4%も増えた結果となりました。授業料滞納者も1万人を超えたそうです。
文科省は、これまで奨学金や授業料減免を拡充してきましたが、それでもなお不十分な可能性があると判断し、2015年度の概算要求を拡充するよう要請しました。

その内容とは、

・有利子での奨学金を減らし、その分無利子での奨学金制度を増やす
  ※奨学金とは「独立行政法人日本学生支援機構」のこと
・国立・市立大学への授業料減免の充実(免除対象人数を増加)
といったようなものでした。

2016年(平成28年)度文部科学関係概算要求のポイント」によると、確かに無利子への奨学金事業においては

貸与基準を満たす希望者全員への貸与の実現を目指し、無利子奨学金の貸与人員を増員し、奨学金の「有利子から無利子へ」の流れを加速。

のように、事業資金も258億円増となっています。また、授業料減免等の充実においても

  1. 国立大学の授業料減免等の充実 12億円増
  2. ※意欲と能力ある学生が経済状況にかかわらず修学の機会を得られるよう、授業料免除枠を拡大するとともに、学内ワークスタディへの支援を行う。

  3. 私立大学の授業料減免等の充実 1億円増
  4. ※経済的に修学困難な学生を対象とした授業料減免を行う大学等への支援の充実を図るとともに、学生の経済的負担軽減のための多様な支援策を講じる大学等を支援。

このように何らかの形で少しでも、「経済的理由」による中途退学の学生を減らしていこうと邁進しているようです。
確かに授業料減免は助かりますが、奨学金(学生支援機構)は返済の義務があり、結局は借金です。

そのため、何を学ぶために大学へ行くのか、または借金を背負うまで本当に学ぶ価値があるのかを自分に問いかけてみることも必要です。

しかしながら必死で受験勉強をし、やっと掴んだ希望の大学。
自分は「頑張って通いたい」、「勉学を続けていきたい」のに、突然の親のリストラや地震などの思いもよらない災害など、いきなり経済的に困窮することも今の世の中、全くないということはあり得ません。

だからと言ってもしもそんな事態が起きたとき、学費が払えないから辞めるしかない・・・と、諦める必要はありません。
先ずは一度通っている学校へ相談してみるもの一つの方法です。

ピンチから脱却!その1. 学校に相談してみる

あなたはもしかして、お金のことで学校へ相談するのは恥ずかしいこと・・・
そんなふうに思ってはいませんか?

これも2012年度文部科学省の調査結果ですが、学生からの経済的支援に関する相談件数の状況結果より約71%の大学が、前回の調査に比べ、経済的支援に関する学生からの相談件数が増加していると回答しています。

そしてその相談内容は次のとおりです。

  • 各種奨学金制度についての申請・相談
  • 授業料の延納(分割納入含む)についての相談
  • 経済的理由による中途退学や休学の相談
  • 授業料減免制度の利用方法
このように、もしかしたら取り立てて話をしてはいなくても案外、周りのお友達も学費について悩んでいるかも
しれません。
考えすぎて自分、もしくはお子さんの将来の可能性を狭めたりする選択だけは避けたいところです。

分納・延納制度を利用

学校によっては学費の分納・延納を認めて貰える制度があります。

分納:一括しての納入が困難な場合は、分納が認められることがあります。
延納:引落し期日までに納入が困難な場合に、延納が認められることがあります。

申請を出す時期ですが、娘の通っている私立大学の場合、春学期分は4月15日、秋学期分は9月15日までに銀行振込で納入することになっています。

もし分納や延納希望の場合は、納入期日までに所定の「学費延納願」を保証人連署の上、学生課・教学課窓口へ提出し面談を受け、許可を得なければなりません。

その連絡もできれば納入期限ぎりぎりはなく、授業料お知らせの振込用紙や予め通学している学校のホームページなどを確認した上で、余裕をもって相談した方がいいでしょう。
ぎりぎりに連絡することによって、大学によっては嫌味を言われることもあります。(現に、もう少し早くと言われた人がいます)

分納や延納希望の方は、先ずは電話でその旨を伝え、その後学校の窓口で「分納願」「延納願」の用紙を受け取ります。
電話については両親が、用紙の受け取りは本人が行います。

まとめると、分納や延納希望の方は、先ずは電話でその旨を伝えたほうがいいでしょう。電話は親御さんで大丈夫です。
その後学校の窓口で「分納願」「延納願」の用紙を受け取ります。用紙の受け取りは本人が行います。

用紙の内容は、本人の氏名・住所・電話番号をそれぞれ自署し、押印します。
そして、保証人(保護者)の氏名・住所・電話番号をそれぞれ自署し、押印します。
(このときシャチハタは不可、学生と保証人(保護者)別々の認印を使用のこと)

次に「経済的理由」を記入する欄がありますが、こちらはできるだけ具体的に記入します。
記入例を紹介しておきますので、参考にしていただければと思います。


○月×日、□□料○○円をお納めする予定になっておりますが、
(予定していた入金が遅れてしまい)(身内の不幸で急な出費があり)(その他理由があれば)、
お支払する事が難しい状況になってしまいました。

つきましては、○月×日には必ずお支払する事を、ここにお約束致しますので、今しばらくの
ご猶予を頂きたく思います。

当方の都合で勝手なお願いをする事は大変心苦しいのですが、ご理解頂ければ幸いです。


昨今の不景気により、会社の方針が変わり年々年収が減少傾向にあります。
授業料をはじめとする学費、出費も他多数あり、期日までの支払いが難しい状態です。

お支払する事をここにお約束致しますので、今しばらくのご猶予を頂きたく思います。

ピンチから脱却!その2. 奨学金を借りる

もしまだ奨学金を借りていないのなら、奨学金からお金を借りる方法も選択肢の一つとして考えてみましょう。

奨学金には日本学生支援機構をはじめとし、都道府県市区町村の地方自治体による奨学金制度や新聞社による新聞奨学生制度、大学独自の奨学金制度、民間企業による奨学金制度など様々な種類の奨学金が実施されています。

ただしこれらの奨学金を受けるには実施されているそれぞれの必要な条件というものがあります。

また受給区分も返還義務のない「給付型」と、将来返済する義務がある「貸与型」とがあるため、条件や受給区分、貸与型であれば返還しなければならない利息など、色んな方面から見比べ、自分に最も適した奨学金制度を利用することがポイントです。

そんな中、日本学生支援機構は奨学金制度の中で最も多くの学生に利用されている奨学金制度です。
今回は幾つかある奨学金の中でも一番ポピュラーな「日本学生支援機構」の奨学金について解説したいと思います。

ここではざっくりとお話しします。
日本学生支援機構の奨学金について詳細が知りたい場合は、「奨学金制度とは?」のページをご覧ください。
日本学生支援機構以外にも奨学金を受け取れる制度について説明しています。

日本学生支援機構の奨学金は、誰でも利用できるというものではなく、ある一定の基準を設けています。
それは、先ず第一に「経済的理由により修業に困難があると認められた人」です。
それには父母などの家計支持者の収入金額が、日本学生支援機構が設けた家計基準額の目安となる収入金額よりも低くあることが条件であったり、学力基準もある程度一定以上であることが条件として盛り込まれています。

しかし日本学生支援機構の奨学金は、民間企業や地方自治体の奨学金制度に比べると採用枠は圧倒的に多く、最も利用者の多い機関です。

そして貸与型には、無利息で借りることができる制度、つまり返済するとき元本だけ返せばいい『第1種奨学金』と、いくらかの利息を付けて返さなくてはならない『第2種奨学金』があります。

無利子の奨学金

無利子の奨学金、すなわち『第1種奨学金』は、利息なしで借りられる分、申し込み基準は厳しくなっています。

例えば経済的な条件はもちろん、成績もそうです。しかしそこをクリアできれば、数パーセントの利息を払わなくても奨学金の受給を受けることが出来ます。

有利子の奨学金

有利子の奨学金、すなわち『第2種奨学金』は、最も多くの方が利用する制度で、大学の場合は5種類の貸与月額(月額3万円、5万円、8万円、10万円、12万円)から自由に選ぶことができます。

もちろん、返還時には利息分も一緒に払わなくてはなりませんが、その上限は年3%以内と定められています。

奨学金の支給時期はいつから?

はじめて日本学生支援機構の奨学金を受け取る場合の4月の頃は、入学金の上に前期授業料も同時に支払わなくてはならず、早く口座に奨学金が振り込まれないか、やきもきすると思います。
しかし日本学生支援機構の振込カレンダーにもあるとおり、4月分は4月21日に、5月分は5月16日に、それぞれ振込まれるのです。

日本学生支援機構の奨学金 振込カレンダー

そのためいくら進学前にあらかじめ奨学金の貸与を約束する予約採用を高校在学中のうちに申込んだとしても、実際に奨学金が振り込まれるのは入学直後の4月でも5月でもなく、多くの場合は6月の振込日にそれまでの分、3ヶ月分がまとめて入金されることが多いようです。

ただし上記6月は一つの例としての話であり、それぞれの場合で初回振込日は異なります。
そのため、正確な初回振込月を知りたい場合は、各大学や学校の担当窓口で聞いてみるのが一番です。

ピンチから脱却!その3. 国の運営している教育ローンを借りる

日本政策金融公庫とは、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫が統合し、2008年10月に設立された100%政府出資の政策金融機関です。

この日本政策金融公庫は、銀行などの民間の金融機関から資金調達することが難しい中小企業や個人事業者に対して融資を行っており頼もしい存在となっていますが、もちろん、企業に対してだけでなく、「国の教育ローン」として大学受験生の強い味方ともなっています。

とは言っても何となく聞いたことはあるけど詳しくは知らない、という方は多くいらっしゃるのも事実です。

しかし、よくよく見てみると実に500万人もの方が既に利用している安心と実績を備えた教育ローンなのです。
ここで、100%政府が出資している「国の教育ローン」とはどんなものなのかご説明したいと思います。

なお「国の教育ローン」についてもう少し詳しく知りたい方は、「100%政府出資の教育ローンとは?」のページをご覧ください。
奨学金と国の教育ローンの違いについても解説しています。

「国の教育ローン」は、「進学に関する家庭の経済的負担の軽減」と「教育の機会均等」を図るため、昭和54年に入学費用を融資する目的のために取り扱いが開始されました。

融資限度額は、1学生・生徒あた350万円、利率は年1.90%の固定金利です。返済期間は最長15年とゆとりを持った返済期間となっています。
そして何と言っても来店不要で手続き完了、申込みからわずか20日程度で振込みしてもらえます。

「奨学金と大きく違うのは、先ず「奨学金」は本人が学校窓口で申込み・利用者となり、本人自らが返済していくのに対して、「教育ローン」は保護者の方が利用者となるため、返済も保護者の方になります。更に申込みもいつでもよい「教育ローン」に対して「奨学金」は決められた募集期間内の間に申込みしなければなりません。
そのため「教育ローン」では合格発表前に申込みすることもできます。

ただし、返済方法は在学中から利息が発生する「教育ローン」ですが「奨学金」は在学中は利息なしです。
このように細かく見ていくとそれぞれの特徴、良い所など分かります。

つまり、利用者は何を優先させたいかによって奨学金か教育ローンどちらを選ぶべきなのかということになります。

ピンチから脱却!その4. 銀行の教育ローンから借りる

お金を借りる方法として「奨学金」と「教育ローン」を紹介しましたが、他の方法として銀行の教育ローンから借りる方法もあります。

「奨学金」は特に最初の6月の支給までに早くても2ヶ月は待たなくてはならないことや、「教育ローン」は利率は低金利で魅力的ですが、在学中でも返済しなくてはならない点などがあげられます。

その点、銀行が行っている教育ローンは来店不要で保証料付きで銀行ローンの中では低金利、最短即日で審査の回答もしてもらえ、借入金額も500万円(東京三菱UFJ銀行の教育ローンの場合)までと、学費の支払いにとても助かる点も多いかと思います。

それぞれ教育ローンを提供している銀行も多いため、地元の銀行のローンの内容をよく確かめた上で申込むことが大切です。

ピンチから脱却!その5. アルバイトを頑張る

入学金や授業料の支払い以外にも、以外と学校に関わる出費は多いものです。

例えば大学までの交通費や教科書代、パソコン購入費など、もしかしたらサークル費や友達との付き合いの為の交際費もなんだかんだと必要になることも多いでしょう。

確かに奨学金や教育ローンは、借りることによってとても助かる面も多いのも事実です。
しかし、結局ローンは借金です。

卒業後の自分に降りかかるのはたまった借金であることを忘れず、出来れば最低限の金額だけを借り、後は学費をアルバイトなどで稼ぎながら支払うなどするのも一つの方法です。